猫ちゃんとの楽しいゲームトレーニング

猫ちゃんの飼い主さまへ
このページでは、猫ちゃんとコミュニケーションを取っていくための楽しいトレーニング(遊び)を紹介しています。
トレーニング(遊び)は猫ちゃんと飼い主さまとの楽しい共同作業です。
より一層飼い主さまとの「きずな」を深めていくことにつながるとともに、猫ちゃんの好奇心をくすぐる楽しい遊びになります。
なお、「通院トレーニング」のページもご用意しております。
興味がある飼い主さまは、本トレーニングで猫ちゃんが飼い主さまとのトレーニングを楽しめるようになってから、「通院トレーニング」に取り組んでみてください。

準備するもの

お気に入りのカリカリごはん(ごほうび)
猫ちゃんの健康に配慮して、1日のご飯の量から10~20%を取り分けてトレーニング用としてご使用してください。

クリッカー
「カチッ」と鳴らすことができる道具

ターゲット棒
羽やヒモ、オモチャ部分の取れてしまった棒で構いません。
クリッカーと一体化しているターゲット棒もあります。


クリッカートレーニングで、
ハイタッチを教えてみよう!

クリッカートレーニングとは、動物は何か行動をした後に「いいこと」が起こればその行動を繰り返すという原理を利用したトレーニングです。
あらかじめ猫ちゃんに、クリッカーの「カチッ」という音を「ごほうび」の合図としてインプット(チャージングと言います)しておきます。
次に、「飼い主さまがして欲しい行動(今回はハイタッチ)」を猫ちゃんがとった時に、「そう!その行動だよ!」と言うかわりに、「カチッ」と鳴らし、「ごほうび」をあげて猫ちゃんに学習してもらいます。


1.チャージング

クリッカーで「カチッ」と鳴らした直後に「ごほうび」をあげます。
これを5~6回繰りかえしましょう(5~6回が1セッション)。

この作業を5~6セッション繰り返しましょう(1日2セッションまで)。
セッションとセッションの間は、猫ちゃんがひと眠りするくらいの時間をあけてください。

チャージングが完了すると、「カチッ」と鳴らしたと同時に「ごほうび」をもらえることを期待してあなたのほうを見てくるようになります。
「カチッ」という音は「ごほうび」をあげる約束の音なので、この期待を裏切ってはいけません。
クリッカーで「カチッ」と鳴らしたのに「ごほうび」をあげない、などということがないようにしてください。

ご注意ください

猫ちゃんの耳元でクリッカーを鳴らさない。
猫ちゃんが音にびっくりしてしまいます。
飼い主さまの背中側で鳴らすのがちょうどいい距離です。

「ごほうび」は必ずクリッカーを鳴らしてからあげましょう。
「カチッ」と鳴らす→「ごほうび」の順番はとても大切です。


2.ハイタッチのトレーニング

猫ちゃんの鼻から10cmくらい離れたところにターゲット棒を持っていき、少しジャラす感じで、左右に動かします。

猫ちゃんが前足でタッチしたら、素早くクリッカーで「カチッ」と鳴らして、「ごほうび」をあげましょう。タッチしようとした瞬間に「カチッ」と鳴らしてください。

②を繰り返し練習して、ターゲット棒を出すと猫ちゃんがターゲット棒にタッチするようになったら、次はターゲット棒と一緒に、手のひらを猫ちゃんの前に差し出しましょう。

猫ちゃんがターゲット棒越しに手のひらにタッチしたら、素早くクリッカーで「カチッ」と鳴らして、「ごほうび」をあげましょう。
猫ちゃんがタッチした瞬間を捉えることが大切です。

次は、猫ちゃんが棒に触りに来た瞬間に棒を引っ込めて、手のひらにタッチさせます。
タッチした瞬間、素早くクリッカーで「カチッ」と鳴らして、「ごほうび」をあげましょう。

⑤が繰り返しできるようになったら、最後は手のひらだけを猫ちゃんの顔の前に出し、タッチしてくれたらハイタッチの完成です。声掛けも忘れずに!


パズルフィーダーで遊ぼう!

パズルフィーダーとは、猫ちゃんが頭を使ったり工夫したりしないと「ごほうび」を食べられない仕掛けのある給餌器のことです。自分で「ごほうび」を探して取る行動が猫ちゃんの狩猟本能を刺激します。
パズルフィーダーは市販されていますが、手作りすることもできます。

手作りパズルフィーダーの一例

  • トイレットペーパーの芯に数粒の「ごほうび」をいれたもの
  • ガチャガチャの空きカプセルやペットボトルに穴を開けて、転がすと「ごほうび」が出るようにしたもの
  • 牛乳パックを口が届くか届かないかの高さに切っておやつを入れたもの
  • 卵パックの空き容器に猫のオモチャなどを入れてその下におやつを隠したもの

パズルフィーダーでの遊び方

  • パズルフィーダーに興味を持ってもらうことからスタート!
  • 猫ちゃんの感覚を意識して、興味を持ってもらえるような演出をしましょう。
    視覚:「ごほうび」が入っていることをちょっとだけ見せる(ちょい見せ)
    聴覚:パズルフィーダーを振って音を立てる(カラカラ)
    嗅覚:匂いの強い「ごほうび」を使う(おいしい匂い)
  • パズルの難易度を下げて遊び方を覚えてもらおう!
    最初は、ほとんどパズルからはみ出すように「ごほうび」を入れることで、すぐに成功するようにしてあげましょう。
    「ごほうび」の取り方がわからなくて戸惑っている猫ちゃんには、飼い主さまが「ごほうび」を取っている様子を見せてあげましょう。
  • 飽きさせないようにしよう!
    パズルフィーダーをいくつか用意してローテーションするとよいでしょう。

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自作のパズルフィーダーでは特に事故がないように見ていることが大切です。危なくないかしっかりと見ることができる時に使いましょう。


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